坐禅で不眠・うつ・パニック解消

~必要のないストレスから解放されるために~

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“認知”を変えて必要の無いストレスを防ぐ

      2015/11/06

坐禅をする事によって、自分の気持ちを落ち着かせる事が出来たり、α波が出て心と体がリラックスしてきたり、不安や悩み事から解放される気分になったりといろいろな効果がありますが、坐禅の世界から現実の世界に戻ると、またすぐに悩み事や不安な事で頭の中がいっぱいになってしまう事を繰り返してしまう人も多いと思います。

この原因は様々だと思いますが、僕が考える一つの理由として認知の歪みが考えられます。
これはどういう事かと言うと、物事の受け取り方が合理的ではないと言う事です。

この事については、アルバート・エリスという臨床心理学者が提唱しているABC理論に当てはめて考えてみたいと思います。

一般的な多くの人は、起こった出来事(A)に対して受ける感情(C)は始めから決まっていると思っていますが、実はその出来事と感情の間には受け取り方(B)というフィルターのようなものが存在しています。

そして、そのフィルターは全ての人間がそれぞれ違うものを持っていて、ひとつとして同じものは存在しないのです。

「合理的ではない受け取り方」とは一体どういう事なのか

一つ例を挙げてみましょう。
ある学生が大学受験に失敗してしまったとします。
過去を振り返っても全く後悔がないくらい勉強したにも関わらず、それでも受かることができませんでした。
その事でいつまでもひどく落ち込んでいて、全く回復する事ができませんでした。

この学生の場合だと、受験に失敗した(A)結果、落ち込んだ(C)という現象が起きていると思いますが、実はこの現象の間の受け取り方(B)がこの学生を落ち込ませてしまっているのです。

この学生はきっとこのように考えています。

・大学を一発で合格しない奴なんてダメ人間のレッテル貼られているのと同じだ。
・あれだけ頑張ってダメだったという事は、次また同じように頑張っても無理に決まっている。

これらはどちらも合理的ではない考え方と言えると思います。

どこが合理的ではないのか

認知, ストレス, 対処法例えば、大学を一発で合格しないとダメ人間のレッテルが貼られるという事は事実でしょうか。
大学を卒業しなければ、人生成功する事はないと言い切る事ができるのでしょうか。
幸せになる事はできないのでしょうか。

大学に落ちた人や高卒の人だって、その後幸せな人生を歩んでいる人は大勢います。
確かに統計的な話をするのであれば、良い大学を一発で合格して社会に出て行った方が良い会社に入って所得も平均より多い可能性がありますが、その逆の人だっている事も事実です。

従って、大学受験に失敗する=ダメな人間というように、100%と言い切れない確率の事柄を自分で決め付けてしまう事は、合理的な考えとは言えません

同じように、本気で頑張って挑戦したにも拘らずそれでも無理だった事は、今後もずっと無理なのでしょうか。

ほとんどの方が今は普通に二本の足で立って歩いていると思いますが、生まれた直後から歩ける人はいないでしょう。

赤ん坊はある程度成長すると精一杯頑張って立とうとしますが、それでも立つことができず泣いて挫折を味わいます。
この時点の赤ん坊の中に、「昨日本気で立とうとして頑張ったけど、それでも無理だったから今後も無理に決まってる」と思う子はいるでしょうか。

昨日はできなかったけど、今日はできるかも知れない。
そう思ってみんな大人になっていくのではないでしょうか。

このように考えると、過去にできなかった事は今後もできないという考えも合理的な考え方とは言えません。

昨日は無理だったから明日も無理だという可能性は100%ではないのです。

受け取り方は変わらないものなのか

認知, ストレス同じ人でも、受け取り方は気分によって簡単に変わってしまいます。

例えば、月曜日に仕事から疲れて家に帰ってきたら、家に夕食が無かったとします。
家の人が当然用意しているべきご飯が家に無かったら、誰でも多少は不機嫌になると思います。

これをABC理論で考えてみると、家に帰ったら夕食が無かったという出来事がA。
そして、「平日のこんな夜遅くにこれから自分で夕食を準備しなければいけないのか。普通は連絡ぐらいくれるのが当たり前じゃないのか」という受け取り方がB。
そして、不機嫌になったという感情がCという事になります。

ところが、これが金曜日だったらCの感情が変わってくる場合もあります。
具体的には、「あれ、夕食が無いのか。なら家で作るのも面倒だし、外に食べに行こうかな。一週間仕事をがんばった自分へのご褒美として、たまには美味しいものを食べよう。それから帰りにカフェでも行ってコーヒーを飲んで帰ろう。あ、明日見る映画も借りてこようかな」などという場合です。

このような受け取り方ができれば、きっと感情(C)はそこまで不機嫌になる事はなく穏やかでいられるのではないでしょうか。

しばらくして家の人が帰って来て、「ごめん、突然急用ができちゃって連絡する暇がなかった」と言われれば、それに対する対応もガラッと変わってくるはずです。
自分の受け取り方が変われば、それに関わる対人関係にも波及していきます。

このように、受け取り方とは簡単に変わってしまうものなので、言い換えれば意識する事で受け取り方を変える事も可能という事です。

坐禅をする事でせっかく必要のないストレスをきれいに洗い流す事ができても、普段の生活に戻ってまた新しいストレスを背負ってしまわないように、気持ちの受け取り方にも注意していきたいものですね。

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